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ブログ・コラム

【改善策4つ】 化学製品の品質が安定しない原因は?明日からできる改善策や成功事例を紹介

2026/01/28

  • 業務改善の紹介

化学製品の品質を安定化することは、製造現場における大きな課題の一つです。品質が安定しないことで、顧客からのクレームが増加したり生産効率の低下を招いたりするなど、企業のブランドや競争力などにも深刻な影響を及ぼします。特に化学素材メーカーでは、わずかな品質のバラツキであっても製品の性能を左右するため、安定した品質管理が求められます。

本記事では、化学製品の品質が安定しない原因や、それぞれに対する具体的な改善策を解説します。

同じく製造業の品質不良について詳しくは「【改善事例も】製造業における不良品発生の原因とは?効果的な対策方法を詳しく紹介!」をご覧ください。

化学製品の品質が安定しない主な原因

化学製品の品質不安定には、複数の要因が複雑に絡み合っています。自社の状況と照らし合わせながら、見落としている要因がないかチェックしてください。

原料・材料の質が低い

まず、化学製品の品質を高めるためには、使用する原料の品質も高めなければなりません原料の純度や成分組成にバラツキがあると、同じ製造条件でも製品の品質に影響を及ぼしてしまいます。特に微量でも不純物が混入している場合は、反応速度や生成物が予想よりも下回ってしまう可能性があります。

保管状態が悪い

また、原料や製品の保管状態が不適切な場合、品質に多少なりとも悪影響を及ぼしているため安定はできないでしょう。例えば湿度が高すぎる・低すぎる場合や、清掃が行き届いておらずほこりやゴミなどが散乱している場合では吸湿や酸化、ゴミの付着などによる劣化が進み、品質が変化してしまいます。

機器設備が老朽化・劣化している

ほかにも製造に使用する機器設備が長期間交換されておらず、老朽化・劣化している状態の機器設備を使い続けてしまうと品質が安定しないことが多く見受けられます。反応器や配管内が劣化・破損してしまえば一定の品質を作り出すことは難しいでしょう。さらに汚れやスケールが付着したままの場合、熱伝導性が低下し温度制御が不安定になるほか、異物混入のリスクも高まります。

見落とされがちなフィルターの状態には注意する

化学製品の品質を安定化するには重要な役割を果たす「フィルター」ですが、多くの現場でその性能は見落とされがちです。劣化したフィルターを使い続けると目詰まりという現象が高い確率で起きてしまいますこの目詰まりが進行すると、流量や圧力が変動し、製品中の不純物の濃度が高まってしまう恐れがあります。

ヒューマンエラーが起きてしまう

製造現場においてオペレーターのスキルや経験にバラツキがあると、品質の安定化は難しくなるでしょう。同じ手順書に従っていても、作業者の操作スキルによって微妙な操作の違いが生じ、それが品質に影響することがあります。また、測定や記録におけるヒューマンエラー、例えば計量ミスや記録忘れなども、品質管理上の重大な問題を引き起こす可能性があります。

さらに作業者の疲労が溜まっていて集中力が切れている場合や、何らかの要因によってモチベーションが低下してしまっている場合も、ミスの発生率を高める要因となります。

化学製品の品質を安定させる改善策4つ

品質不安定の原因を特定したら、次は以下のような具体的な改善策に取り組んでみましょう。ここでは、化学製品製造における実践的な改善策を4つの観点から解説します。

原料・製品管理を徹底する

原料品質の安定化には、まず受入検査の基準値を厳格化しましょう。サプライヤーから納入される原料について、純度や不純物含有量などの重要項目をしっかりチェックする体制を築きます。こうした原料の品質を高める取り組みを実施してこそ、のちの最終的な製品の品質も高められるのです。

次に原料の保管・管理では、温度や湿度、清浄度などが適切に管理された場所を設定しましょう。特に化学素材では湿度の高低によって品質が上下します。精度の高い湿度計などを用いて、常時適切な温度・湿度・清浄度を保つようにしましょう。



機器設備を定期的にメンテナンス・見直す

製造に使用する機器設備の状態は常に良好な状態が理想です。反応器や熱交換器、攪拌機、ポンプ、各種センサーなど、製造プロセスを支える機器設備は、経年劣化や摩耗により性能が低下します。そこで定期的なメンテナンスと部品交換を実施し、常に最善の状態を保てるようにしましょう。特に温度センサーや圧力センサーの精度が低下してしまうと、直接的に品質のバラツキにつながるため、センサーなどの機器設備は特に注視しておく必要があります。また、反応器内部のコーティング劣化や攪拌翼の摩耗なども、見落とされがちですが品質に影響を与えます。

こうした機器設備の中で、先述したように特に見落とされがちなのがフィルターです。多くの現場では、フィルターは消耗品として定期交換するだけで、その性能や品質への影響について深く検討されていないケースが多々あります。しかし、フィルターの性能が低下してしまうことで流量や圧力の変動を引き起こし、製品中の異物混入リスクを高めるため、製品の品質向上には欠かせないのです。

従来の紙製や不織布製フィルターは目詰まりしやすく、使用中に差圧が上昇し流量が不安定になります。また、耐熱性や耐薬品性が不十分な場合、フィルター自体が劣化して異物混入のもととなる可能性もあります。こうした課題を解決するには、高性能なフィルターへの切り替えがおすすめです。

特に積層焼結金網フィルターは、化学製品を製造する上で多くの企業様より選ばれ続けています。ニチダイフィルタの積層焼結金網フィルターは、複数層のステンレス金網を真空中で焼結(拡散接合)することで一体構造化した製品です。各層の金網が互いに交錯するため、微細で均一な高精度なろ過が可能となり、製品の品質を高めます。ほかにも以下のようなメリットがあります。


  • ステンレス製のため耐熱性・耐薬品性に優れている
  • 目詰まりが発生しても洗浄により何度でも繰り返し使用でコスト減につながる

このように高性能なフィルターのため多くの製造現場で使われ続けているのです。詳しくはこちらをご覧ください。

品質管理体制を構築する

品質管理について詳しくは「【分かりやすい】品質管理とは?効果的・見落としがちな品質管理方法を詳しく解説!」をご覧ください。



従業員のスキルを高める


作業の手順書やマニュアルなどがない場合はそれらを文書化し作業の標準化を図りましょう。これにより作業者による品質のバラツキを最小限に抑えられます。マニュアルを作成する場合、まず現場のこれまでの手順・作業内容を出し合いそれらをまとめましょう。

次に非効率なフローになっている場合は現場に即した方法かつ、無駄や無理な方法であればこの機会に削減してみましょう。そして定期的に見直して常に効率的になるように取り組みましょう。

ほかにも新人教育だけでなく、ベテラン作業者に対しても定期的な研修の場を設け、スキルの維持・向上を図りましょう。特に多能工化を推進できれば、特定の作業者に依存しない製造体制を構築できます。

また、品質に対する意識を高めるために、これまでの品質トラブル事例の共有や、改善提案制度の導入も効果的です。さらにモチベーションを高めるために、報酬制度や評価制度などもあるとより品質に対して前向きに取り組めるでしょう。

改善活動について詳しくは「【工場の改善提案ネタ20選】今すぐできる!改善提案ネタをわかりやすく解説!」をご覧ください。

化学製品の品質を改善できた事例

化学製品の品質を改善できた事例を紹介します。

樹脂メーカーA社

A社では、ポリマー製造工程において製品中への異物混入が頻発し、顧客クレームが月に3〜5件発生していました。製造プロセスでは不織布フィルターを使用していましたが、薬品に弱く目詰まりが多く発生しており多異物をしっかり捕集できていないことが原因だと考えられていました。

また、フィルター交換のたびに生産を停止する必要があり、生産効率の低下も課題となっており、製造品質・生産効率を向上させるためにフィルターの見直しを図りました。

積層焼結金網フィルター導入後の効果

数あるフィルター製品の中でも耐薬性・耐熱性・耐久性が高く、A社の高い要望にも柔軟に対応するニチダイフィルタの積層焼結金網フィルター(ボンメッシュ)を導入した結果、異物混入がほとんどなくなり、クレームはゼロになりました。

さらに耐久性が高いため、メンテナンス・交換コストが大幅に削減され、年間の生産停止時間も約80時間削減できています。初期投資は従来品よりも高くなりましたが、ランニングコストの削減や新たな顧客獲得にもつながっており、約1年半で投資分を回収できています。

ほかにも積層焼結金網フィルターを導入した事例はあります。「【業界別】金網フィルターの導入事例を業界別に詳しく解説!課題・効果などが分かる!」こちらもご覧ください。

品質を安定化して企業の競争力を高める

化学製品の品質を安定化するには、原料や設備管理を徹底することや、人材育成など、さまざまなアプローチが必要です。本記事で紹介した各種の原因と対策を参考に、自社の状況に応じた改善計画に取り組んでみてください。品質改善は一度で完結するものではなく、PDCAサイクルを回しながら継続的に取り組むことで、さらなる品質向上が実現できます。

ニチダイフィルタは積層焼結金網フィルターの生産能力で世界一を誇るメーカーとして、50年以上の実績と技術力でお客様のあらゆるニーズにお応えしています。設計から製造、アフターサービスまでの一気通貫体制により、現場の課題に的確にお応えします。なにかお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。

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