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ブログ・コラム

【分かりやすい】品質管理とは?効果的・見落としがちな品質管理方法を詳しく解説!

2025/09/02

  • 業務改善の紹介

製造業において品質管理は企業の競争力を左右する重要な要素です。顧客満足度の向上、コスト削減、そして企業信頼性の確保など、その影響は多岐にわたります。しかし、品質管理と一口に言っても、工程管理から検証、改善まで幅広い取り組みが必要で、どこから手をつけるべきか悩む製造担当者も多いでしょう。

本記事では、品質管理の基本から実践的な改善手法、さらには見落としがちなフィルター性能の見直しまで、製造現場で即座に活用できる情報を体系的に解説します。

品質管理とは

品質管理とは、一定の品質基準を満たす製品を安定的に生産し続けることを指します。英語では「Quality Control」(略してQC)とも呼ばれています。品質管理は単なる検査作業ではなく、品質管理の結果によっては企業の存続性を脅かす可能性もあるため、非常に重要なプロセスであることを改めて理解しておきましょう。

徹底した品質管理を行うことで法令遵守だけでなく、顧客からの満足度向上・ブランド価値向上につながり、結果的に売り上げや企業の収益改善に貢献します。

品質管理の内容

品質管理は工程管理・品質検証・品質改善という3つの核となる要素から構成されています。これらの要素は相互に連携し合い、製品品質の向上と安定化を実現します。それぞれの内容を見ていきましょう。

工程管理

工程管理は、製造プロセス全体で一定の品質を維持・効率よく生産するために、製造が完了するまでの工程と原料や作業員などの管理することです。

主な業務内容としては、以下の通りです。

▶作業手順の標準化

▶品質管理・教育

▶設備の維持と管理

▶正常な製造工程を維持する管理(見える化)

代表的な作業手順の標準化では、全作業者が同一の方法で作業を行うことで品質のばらつきを防止します。また、作業者への継続的な教育と技能向上により、品質意識の醸成と技術力の底上げを図ります。さらに設備の日常点検や予防保全を通じて、機械の故障や劣化による品質低下を未然に防ぐことも重要な役割です。さらに、アンドンやポカヨケなどの仕組みを活用した「見える化」により、異常の早期発見と迅速な対応を可能にします。


これらの取り組みにより、製造現場での品質トラブルを最小限に抑え、安定した生産活動を実現します。 作業の標準化やその他の改善活動について詳しくは「【工場の改善提案ネタ20選】今すぐできる!改善提案ネタをわかりやすく解説!」でも詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

品質検証

品質検証は、製品が規定の品質基準を満たしているかを確認する検査・測定活動です。検査の種類としては以下の3つの工程があります。

▶受け入れ検査

▶工程内検査

▶完成品検査

受入検査では、外部から調達する原材料や部品の品質を事前に確認し、不良品の混入を防ぎます。工程内検査では、製造途中での品質状態をチェックし、問題のある製品が後工程に流れることを防止します。完成品検査では、完成品が出荷基準を満たしているかを厳格に判定し、顧客に届ける製品の品質を保証します。

近年では、AI技術を活用した自動検査システムの導入も進んでおり、検査精度の向上と効率化が図られています。これらの多段階での検証により、不適合品の市場流出を防ぎ、顧客満足度の維持向上に貢献しています。

品質改善

品質改善は、品質問題の根本原因を究明し、継続的な改善を図ります。不適合品や品質トラブルが発生した際には、データに基づいた科学的な分析により原因を特定し、再発防止策を策定します。

例えばQC七つ道具などの統計的手法を活用することで、客観的な改善策の立案が可能になります。また、QCストーリーという体系的な問題解決手法により、改善活動を効率的に進めることができます。

不良品の発生原因の特定について詳しくは「【改善事例も】製造業における不良品発生の原因とは?効果的な対策方法を詳しく紹介!」をご覧ください。

品質改善の対象は製造工程だけでなく、設計段階や調達プロセスまで含む包括的なアプローチが重要です。これらの継続的な改善活動により、品質レベルの向上と製造コストの削減を同時に実現し、企業の競争力強化に寄与します。

品質管理を向上させるには

品質管理を向上させるためには、体系的なアプローチと継続的な取り組みが不可欠です。現状の品質レベルを正確に把握し、目標とする品質水準との差異を明確にした上で、適切な改善手法を選択することが重要です。

5Sの徹底を行う

5S活動は品質管理の基礎となる「整理、整頓、清掃、清潔、しつけ」で構成される活動のことです。

整理では不要物の排除により作業効率を向上させ、整頓では必要な物品の定位置管理により作業ミスを防止します。清掃では設備の異常を早期発見し、清潔では良好な環境を維持することで品質の安定化を図ります。躾では5S活動の習慣化により、継続的な改善文化を醸成します。


これらの活動により、作業者の品質意識が向上し、異物混入や作業ミスのリスクが大幅に減少します。見た目の改善だけでなく、本質的な品質向上につながる重要な取り組みです。

作業手順書(マニュアル)を整備する

作業手順書やマニュアルは、品質の均一化を実現するための重要なツールです。最適な作業方法を文書化し、全作業者が同一の手順で作業を行うことで、個人差による品質ばらつきを最小限に抑えることができます

手順書には作業のポイントや注意事項、品質チェック項目を明記し、誰でも理解しやすい内容が好ましいです。定期的な見直しと更新により、常に最新の最適手順となるようにしておきましょう。

また、標準化により、新人でもベテランと同等の品質で作業を行うことが可能となり、全体的な品質レベルの底上げにも期待できます。

作業者の教育とスキル向上を促す

作業者の品質意識を向上させることは、品質管理向上において重要です。一人ひとりが品質に対する当事者意識を持たなければ最大の効果は発揮できません。品質の重要性や顧客への影響、社会的責任について理解を深める教育プログラムを定期的に実施し、品質意識を高められるようにしましょう。

また合わせて作業者のスキル・技能向上では、実技訓練や資格取得支援、OJTによる実践的な能力開発を推進しましょう。定期的なスキル評価と個別指導により、継続的な成長を支援します。

ニチダイフィルタでは定期的に、技能向上を目指す取り組みを行っています。このような取り組みにより、従業員のスキルアップはもちろん、モチベーションの向上、チームの一体感を高めることができました。

詳しくはこちらをご覧ください。

人的要因による品質のばらつきを最小化する

人的要因による品質のばらつきは必ず発生します。作業者の技能レベル、経験年数、体調などによる品質への影響を分析し、適切な対策を講じましょう。

多能工化による技能の標準化やペア作業による相互チェック体制、自動化による人的エラーの排除などの手法が効果的です。また、作業負荷の適正化、休憩時間の確保、職場環境の改善により、作業者が最適な状態で作業に集中できる環境を整備するとリスクを最小限に抑えることも可能です。

品質管理システムの構築・運用を実施する

ISO9001準拠の品質管理システムは、国際的に認められた品質保証の枠組みです。顧客要求の明確化、プロセスの文書化、継続的改善の仕組み構築により、体系的な品質管理を実現します。

具体的には文書管理、記録管理、内部監査、マネジメントレビューなどの要求事項を満たすことで、品質管理活動の透明性と客観性を確保します。また定期的な外部審査により、第三者による品質システムの妥当性確認を受けることで、顧客からの信頼獲得と継続的な改善推進につながります

このような国際規格への準拠により、グローバル市場での競争力向上も期待できます。ニチダイフィルタも積層焼結金網のフィルター製品の設計・製造販売において、ISO9001の認定を取得しており、徹底的な品質管理を実施しています。

データドリブンな改善活動を実施する

データに基づく改善活動は、客観的で効果的に品質管理を実現します。品質データの収集・蓄積・分析により、品質トレンドの把握、問題の早期発見、改善効果の定量的評価が可能となるためです。

例えば統計的手法を活用した工程能力分析、相関分析、回帰分析により、品質に影響する要因を特定し、効果的な改善策を立案できます。また、先端技術であるビッグデータ活用やAI技術の導入により、これまで見えなかった品質パターンの発見や予測的品質管理も可能となるでしょう。

データドリブンなアプローチであれば、勘や経験に頼らない科学的な品質改善を実現できます

品質管理の7つ道具を活用する

品質管理における以下の7つ道具と呼ばれるツールは、品質問題の分析と改善に欠かせません。

▶パレート図

▶グラフ

▶ヒストグラム

▶管理図

▶散布図

▶特性要因図

▶チェックシート

パレート図では問題の重要度を可視化し、優先的に取り組むべき課題を明確にします。特性要因図(フィッシュボーン図)では、問題の要因を体系的に整理し、根本原因の特定を支援します。ヒストグラムでは品質データの分布状況を把握し、管理図では工程の安定性を監視します。

これらの道具を組み合わせて活用することで、効率的な問題解決と継続的な品質改善を実現できます。現場での実践を通じて、データに基づく客観的な品質管理文化を醸成します。

7つ道具について詳しくは「【具体例あり】QCストーリーとは?効果的な進め方や成功につながるポイントなどを解説!」をご覧ください。

定期的なメンテナンスを行う

設備保全・予防保全は品質の安定化を実現するための基盤となる活動です。製造設備の性能劣化や故障は、品質ばらつきや不良品発生の主要因となるため、計画的な保全活動が不可欠です。日常的・定期的なメンテナンスにより、設備の最適な状態を維持します。

また、予防保全も設備故障による品質問題を未然に防ぐ重要な取り組みです。事後保全では故障後の対応となるため、不良品の発生や生産停止による損失が避けられません。設備の状態監視、部品の交換周期管理、劣化傾向の分析により、故障前の適切なタイミングでメンテナンスを実施ししょう。近年ではIoTセンサーによる常時監視、振動解析、油分析などの技術を活用し、設備を最適な状態に維持できます。

フィルターの見直しを行う

上記のメンテナンスの中でも、フィルターの見直しは特に重要です。「フィルターは完全に壊れたときだけ変えたら良いだろう」と思っている方は少なくありません。しかし長期間使用し続けているフィルターでは、一定の品質基準に対応できない可能性もあります。フィルターの目詰まりや破損・劣化などにより、微細な異物の完全除去が難しくなってしまうと、製品品質に影響を与える可能性があります。

そのため定期的なフィルターの清掃や交換、または高性能なフィルターに切り替えることで品質改善に貢献します。特に高性能なフィルターであれば交換頻度を少なくできるため、メンテナンスコストの削減にも効果的です。

積層焼結金網フィルターがおすすめ

高性能フィルターの中でも、ニチダイフィルタの積層焼結金網フィルターは特におすすめです。積層焼結金網フィルターとは独自の焼結技術によって、何枚ものステンレス金網を各種各様に重ねて一体構造化したフィルターです。各層の金網によって網目が互いに交差するため、微細で均一なるろ過構造を実現します。

当社の積層焼結金網フィルターはその高性能により、ロケットの燃料系フィルターにも使用されています。最近では、船舶用大型海水ストレーナーや燃料電池車用のフィルターなどにも用途が広がり、大量生産の品種も増加しています。

詳しくはこちらをご覧ください。


品質管理向上に成功しした事例

積層焼結金網フィルターを使用したことで、品質改善につながった事例を紹介します。

課題・背景

ある製造業A社様では、既存の製造工程において従来の金網フィルターを複数枚重ねて使用していました。しかし、この方法では以下のような問題が発生していました。

金網の重ね合わせ作業が複雑で、作業者による組み立て精度のばらつきが品質に影響を与えていました。また、金網同士の密着不良により、意図しない隙間が生じ、異物の漏れが発生する可能性がありました。さらに、複数の金網を個別に管理・交換する必要があり、メンテナンス作業が煩雑で時間がかかっていました。

積層焼結金網フィルターを導入

課題解決のため、A社はニチダイフィルタの積層焼結金網フィルターを導入しました。積層焼結金網フィルターの導入により、従来の複雑な組み立て作業が不要となり、作業が単純化され、作業者による品質のばらつきが大幅に削減されました。

また、積層焼結金網フィルターの一体構造により、金網間の隙間や密着不良による異物漏れが完全に解消され、ろ過精度も大幅に向上しました。さらに単一製品での管理となったため、メンテナンス時間も短縮でき、作業効率が大幅に改善されました。

製造業の品質管理は総合的なアプローチが重要

製造業における品質管理の向上には、総合的なアプローチが欠かせません。7つ道具による分析、5Sや作業標準化による基盤整備、そして定期的な設備メンテナンスまで、各要素が相互に連携することで品質向上が実現できます。

特に、フィルターの見直しは、異物混入防止や製品純度向上に直結するため重要です積層焼結金網フィルターのような高性能技術の導入により、従来では困難だった微細な品質管理が可能となり、競争力強化につながります。継続的な改善活動と最新技術の活用で、お客様に信頼される製品づくりを実現しましょう。

ニチダイフィルタは積層焼結金網フィルターの生産能力で世界一を誇るメーカーとして、50年以上の実績と技術力でお客様のあらゆるニーズにお応えしています。設計から製造、アフターサービスまでの一気通貫体制により、現場の課題に的確にお応えします。なにかお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。


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